沖縄にDCが集まっているワケだが。
BCPやDRが話題になってだいぶ経つ昨今、沖縄にデータセンタが集まりだし、その流れが加速している。後押ししている理由として特区政策(国際情報通信・金融特区構想)によるものもあるが、地学的に安全(らしい)であることと通信回線が沖縄に集まっていることにも由来する(アジア海外への代表的な通信網の一つが沖縄である)。
BCPやDRという内容については、専門書(by コンピュータシステム災害復旧の対策―ディザスターリカバリ対策の構築)などでも読んで頂くとして、中堅以上の企業ともなれば無視できない自体となっているし、中小に於いてもそうであろう。
もし、あなたの取引している企業がテロの被害や(居眠りや不良の)トレーラーなどがつっこんできて、炎上してしまったらどうなるだろうか? 自分の会社がそのようなことになったら?
自然災害は当然、為替、株価とうにも反映してくる。しかも、急激に。自分が投資している企業が災害の影響を受けてどの程度の被害で済むか考えたことがあるだろうか? 短期保有か、長期保有かで大きく異なるが、いずれにしても倒産してしまっては困るわけだ。BCPにおいては、企業内部の体制が重要となっており、社員の安全の確保、代替施設の準備可能性や、災害時に必要となる調達・決済資金のフリーキャッシュ等は誰でも考えつく。しかし、企業組織は自己の中で完結しているわけでなく、必ずステークホルダー、サプライチェーンが存在する。これらを含めてBCPが機能するかが重要となっている。
例えば、阪神・淡路大震災の時、ダイエーは陸運が使えないためにヘリによる物資輸送で店舗の営業を行っていた。近隣店舗より精力的に行い、しかも価格は震災前と変わらずに提供するという徹底ぶりだ。近隣店舗が価格をつり上げていたのにもかかわらずに、据え置いたことは後に近隣店舗をも追随させるという効果もあった。これは企業ブランドとしても非常に効果的であったが、当時の経営判断並びに店舗運営は厳しいながらも努力したことに敬意を払いたい。ただ、これらの活動はあからさまに赤字を作ったのは事実である。もし、営業をしなかった(物資を運ばなかったら)その分の赤字は減ったであろうが、企業の社会的責任という観点からは注目すべきコトだと私は考える。
1種類の危機が100年に起きる可能性は1/100であるが、危険災害(人災も含めて)は約20種類とすると、それが起きる可能性は1/5となり極端に発生確率が上がる(単純に20倍なわけだ)。5年に一回は何らかの危機にさらされる可能性があるということになる。
だからといって、そんなに頻繁に危機が起こっているかと聞かれるとよくわからない。世界的に見ると確かに起こっていると云えるだろう。地震やハリケーン、飛行機事故、枚挙に暇がない。
国内だけで見ると阪神淡路大震災、新潟地震・・・と大きいものだけでもこれだけある。水害を含めると毎年のように何か発生している。
そんなこんなで、コンピュータシステムを中心としたDRも進められてきている。同時に、システムの増強という面を支えているのも事実である(外為どっとコム)。
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今後首都圏で発生するであろう大地震の確率(南関東マグニチュード7クラスの発生確率)は、今後20年で60%、今後30年で70%(平成16年8月23日地震調査研究推進本部地震調査委員会「相模トラフ沿いの時間活動の長期評価より」)とされています。平成16年版の防災白書でミュンヘンの再保険会社が算出した世界主要都市のリスク(1-図8)は、米国ロサンゼルスを100とした場合、東京・横浜は710で世界トップ、大阪・神戸・京都92、米NY42、英ロンドン30とディザスタの観点から見ると、本邦主要都市は非常に高いリスク要因を持っていると云えるだろう。
過去の阪神・淡路大震災の本邦経済被害がGNPの2%だったとはいえ、今後発生する災害に於いてはどのような状況に陥るかはわからないし、平成18年版防災白書に於いては官民のBCPは社会的責任とまでいわれる状況になった(第1部 > 序章 > 2> 2-2 地震から命と暮らしを守る)。
国内でBCPが昨今話題になっているのはさいいか(激しく)遅いと言わざるを得ないが、世界の後進を拝したコトで、諸外国以上の品質と行動力で溝を埋め、災害リスク国家として諸外国の規範となるよう行動すべきであるし、企業・人民ともに密集している国土に於いてはBCPが国民の生活と生命を守る寄与度は高いと信じている。
(By PLANET ALLIANCE)
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