その 何か危ない状況の中で…。

 「禿に使える毛が残っていない…。つまり、ソフトバンクには資金的にも戦略的にも手詰まりだろう。」
by だめ狼。

 いいたとえじゃないっすかw? だめっすか?
 なんかソフトバンクの株価がとても危ないことになっています。これ、倒れるとお金貸してるみずほにも影響が出てきます。ホワイトプランの暴挙のつけを誰が払うのかというと、株主と銀行などの債権者というオチになってしまいそうな昨今、いかがお過ごしでしょうか?
 以前から危惧されていた状態ですが、いまになってちまたで噂になっています。
 さて、ソフトバンクグループが破綻した場合または破綻させないためにどのような策があるかテキトウに考えると非常に手詰まり感を覚えてしまいます。ただ、いかんせん下手につぶせない感じなのが困りものです。

 一つは株安と為替相場ですね。有価証券の時価評価によって何もしなくても赤字が出てしまうのは避けられません。上場会社を傘下にしている持ち株会社ならばなおのことです。多国籍企業であれば当然ながら為替相場の影響を受けるのも当然のことですし。ちなみに、最近話が出ている時価評価の凍結については反対の立場を表明します。国際的に財務会計の透明性の向上と、説明責任の遵守、国際会計基準への統合と準拠を考えると、凍結してメリットのあるモノではありません。恣意的に「損を出さないようにする」というのは、悪しき慣習です。
 二つ目にはやはり借金依存体質が高リスクとして判断されていると言うことでしょう。
 三つ目は企業体質。以前から自転車操業と揶揄されるように新規事業およびその資金調達と既存事業の収益とのバランスがミスマッチ・・・、つまり身の丈に合わなさすぎるという点。
 こういった背景の中で考えられる手段は限られてきそうな気がします。株安や為替相場については一企業が騒いだところでどうなることではないでしょう。どう何できるようだったら、ソニーとかは手を打ちたいはずです。
 借金依存体質もフリーキャッシュがある程度あれば、何とか難局をこなすことができます。が、いずれにしても少なくならないことには困りもの。ソフトバンク―みずほ間の契約条項に一抹の危惧もあります。
 不良債権の圧縮のため資産売却としてもYahoo!Jと米Yahoo!の株式を多少売っても、為替換算で目減りすることをどうとらえるか・・・。金額が金額だけに問題でしょう。国内の金融機関もちょっと動きがあれな状態ですし、外資の買収でお金使っているので、どれほど頼れるのかよくわかりません。
 企業体質については、分離分割で売ったり精算したりという選択となってしまいそうですね。球団の引取先は思い浮かびません。どれだけ経営に貢献しているのか疑問符で出ますが、通期の業績を確認したいところです。
 次に、SBM。インフラだけなら au(KDDI) が買うと思います。これは、昨今の報道から KDDI が次期インフラに W-CDMA を導入するかもしれないという動きがあるためです。イーモバイルには買い取るほどの資金余力はなさそうですし、ドコモが買うほどの魅力も感じないでしょう。ただ、どっちが買っても公正取引委員会から文句を言われるでしょうが、docomo よりかは KDDI の方がかわしやすいと考えます。ただ、KDDI としてもソフトバンクモバイル自体を引き継ぐのは結構難しいでしょう。まずは借金、不良資産(不良顧客)。インフラにしてもいろいろと手を入れる必要があります。新規基地局は既存基地局の流用を考えるといささかスムーズにいくでしょうが、設備コストがかかります。
 デメリットだけではなくメリットもあります。
・インフラを短期間で手に入れられること。
・iPhone を手中に納めることができること。
・顧客を短期で手中に納めることができること。
 携帯事業の買収に必要な資金調達ですが、株安円高の今、新株発行は控えたい気もします。特に海外のファンドからドルベースだとろくな目に遭いません。カーライルあたりが元気ならお金貸してくれそうな気もしますが・・・。国内に目を向けると、KDDI と仲がいい(というか株主の)京セラとトヨタ。このあたりで併せて2兆円くらい工面できれば何とかなるのかなと思いますが・・・。