ソフトバンクモバイルの戦略を考えてみよう。

 まぁ、ここまでソフトバンクモバイルがいろいろと戦略(悪略)を発表していますから、だめ狼流に勝手にそのもたらすメリットを考えてみようと思います。

ゴールドプランが与える財務的影響

 ゴールドプランはよく考えられたモノで、機能限定LOVE定額ぽい定額制と無料通話のない最安値プランと考えると2880円は妥当な価格に思えないですか? 用は今まで「電話を受ける人向け」なプランに味付けした感じになっています。それと組み合わせオプションによるソフトバンク以外へのびっくりするメール送信料や通話料を考えると、基本料は安く従量料金でしっかり稼げるように思えます。
 故に、期間限定という煽りに乗せて9600円のプランを70%OFFにしたところで、通常の格安プランと比較しても業者としての利益メリットは十分にあり、(ほぼ全員が知る知らないで半ば強制的に加入させられる)新ハッピーボーナスと付加サービスのセットを勘案すると、そこで得られる価格メリットがありそうです。まず、付加サービスである「スーパー安心パック」「スーパー便利パック」についてはスーパー便利パックは利用メリットを受ける人が多そうですが、対になる「スーパー安心パック」。安心を感じられれば・・・というところでしょうか。DoCoMoのプレミアクラブの有料版と考えるとわかりやすいでしょう。今まで任意で提供していたモノをセットで提供すると結構利益が出るモノです。現プランに無料で付帯するとその分利益を圧迫しますが、そこそこ使われているサービスをセットにして多くの人が加入しやすくすれば、使わなくてお金を払ってくれる人が増えるので、結果として利益貢献となります。

マーケティング

 この解説には「先にこれありき」なのですが、本当にお得かどうかはプランの仕組みを知ることなので2番目です。が、これによって一気に「ソフトバンクは安い」と思わせることが出来ているのです。事前に社内に知らせないのは当然、リークが問題になるからで、それをさけ前日に(朝刊に間に合うよう)行うことでインパクト性を高め、事前に用意していただろう緩和条件を小出しにすることで、決断力向上とユーザー視点であることをPRすることが出来ます。この発表については、企業コスト的にはゼロと考えて良いでしょう。場所代やらは確かに必要ですが、ソフトバンクからすると大して問題にならないモノですし、それ以上に同等の広告費換算すると大きな利益になっているはずです。

加入者と設備投資

 これについては計画通りに進んでいけば、大きく問題は出てこないでしょう。もともと加入者数は少なく(といっても1000万以上はいますが・・・)、Y!BBで敷設した光網や旧日本テレコムの通信網、C&W IDCの資産といった通信網資産は多く保有しており、活用されることでしょう。まずは、で、通信キャリアの商売は通信網(電波)を使ってもらい、それに応じた料金を利用者から徴収することで、定額制はネットワークは全然使われていようか使われていまいが、関係なくなってしまいます。むしろ、契約してくれて使ってくれない人が上客だったりします。どのみち、使われようと使われまいと同じコストがかかるならその範囲で最大限に使ってもらおうというのはLOVE定額で周知でしょう。そして、その分はコストが発生しません(厳密には違いますが)。むしろ、発生するのは他社網接続料金です。ゴールドプランでわかっているとおり他社接続の場合の通話料は恐ろしく高いです。他社網と接続する場合は、当然料金がかかりますが(ちなみにドコモ中央へは1秒あたり0.188円、地域会社へは1秒あたり0.219円)、固定網からソフトバンクにかける場合もかなり高いです。DoCoMo&KDDIが3分70円に対し、ソフトバンクは120円もかかります。
 電波利用の点に置いては、定額制は厳しくなりますが設備稼働率の向上を勘案するとびっくりするほどのコストインパクトは少なく、LOVE定額の実施状況やマーケットインパクト等を勘案して十分に対応できると踏んだことでしょう。

販売奨励金

 今まではユーザが端末を購入するワケでしたが、その際に重要となっていたのは販売奨励金(インセンティブ)です。各社この制度を維持・改善するために知恵を絞っているわけですが、ソフトバンクが出した答えは、なんちゃって割賦販売。販売店は端末を売らずに契約の取り次ぎをするだけにしてしまったわけです。端末0円はそりゃ、売る方も楽です。もともと端末は製造会社からキャリアが買い、それを販売店に卸していたワケです。
 今回は(ほぼ)長期契約前提としたものとなり、解約するときはかなりの違約金(というなの割賦代金の支払い)となるわけです。これが解約率低下策となっています。今までは縄でつながれていたモノが、鎖でつながれる感じ(まさに禿頭の飼い犬にwww)? 解約で無駄になる奨励金等を勘案しても、やっていけると判断したのでしょうか? スーパーボーナスの特典である「長期利用契約」はつまるところ、販売奨励金抑止策兼解約防止策なわけです。一説では(ということにしますが)販売奨励金は2~3万程度です。こう考えると自明の理ですね。月数で計算すると・・・ね。 このあたりは少々考察を深める必要がありそうです。

或るモノは使う利用者

 以前のエントリでも記述しましたが、「世間一般の利用者がどの程度パケット定額を利用するのか?」はキーにもなります。ゴールドプラン+安心パックなどなど+パケット定額などを組み合わせていくと、8,601円になります。しかしパケット定額を利用しなければ5,220円が実際に支払う最小の月額料金ですむのですが、他社ユーザにメールを送る場合(今となっては)高額な通信料が必要となります。
全角250文字相当で3円、QVGA写メールで35円、30秒相当ムービー写メールで200円、そして割だかな他社網通信料。さりげなく使いそうなところで、しっかりと料金が科されています。他社向けにも「15円/30秒から」となっていますし、事実ウソではなく立派な真実ですよ、適用条件が2:00~7:59までで月~金(固定電話は木・金だけ)ですがw。と、書いた後に「11月10日より、すべての曜日、すべての時間帯で30秒あたり21円(税込)」と発表がありました。あと、「TVコール通信料、64Kデジタルデータ通信料(アクセスインターネット含む)は他社携帯電話にかけた場合の通話料の1.8倍相当となります」となっていますので、「あーんなことやこーんなこと」に考えているそこのあなた!、注意してくださいね。
 ちなみに、パケット定額に入っていない場合、0.2円/パケットとなります。「Y!ケータイ、おもしろいお」と定額無しに使うと死語となったパケ死復活も夢ではありません(ゴールドプランにはパケット割引はありません)。

併用可能な割引サービスとか小さい文字の注意事項

ゴールドプラン:継続割引/家族割引/パケットし放題
・ゴールドプランをご利用の場合、同一家族割引グループ内で余った無料通信を分け合うことはできません。
・月途中でのご加入または解約などの場合、基本使用料および21:00~24:00台のソフトバンク携帯電話への無料通話時間(最大200分)はご利用日数分の日割計算となります。
・留守番電話(1416)他社携帯電話にかけた場合の通話料がかかります。

お得に使うためには?

 ヘタすると(しなくても)ブルー/オレンジプランの方がいいこともあります・・・。ソフトバンク利用者同士で業務利用すると結構使えると思います。双方向同時通信できる高機能なトランシーバです!。あんまり使わないおじいさんや、おばあさん・・・小学生の子どもに・・・といった場合、(ブルー/オレンジプラン)キッズ・シニアプランなら、1470円から持てます・・・が、使い方を覚えると子どももですが、ご老体は結構使うこともあるので、キャリアを問わず慎重にプランを選びましょう。
 ゴールドプランのインパクトに隠れていますが、ブルー/オレンジプランは結構魅力的です(DoCoMoとauの好きな料金プランを選べるので)。それを含めて検討しましょう。既存のソフトバンクプランではLOVE定額も受け付けています(が、混乱でショップがよくわかっていないので要事前調査です)。
 そして、ケータイオタにならないこと。特に、新機種に心ときめかせると大変なことになります(スーパーボーナスの特典で違約金(割賦残金)が・・・)ので、今の機種を末永く大切に使いたいと思っている「もったいない」精神がなければ厳しいと・・・。
 自分の身の回りはソフトバンクユーザーだけで日中の通話メイン・・・のかた、ものすごくお得になりますよ。そして、それ以外の方、プランと契約内容と利用形態をよく考えましょう。
 そして、ライフスタイルによって、どのキャリアが一番適切か考えましょう。

さりげなく予想外

 既存料金プランやLOVE定額などの情報がサイトに見つけられないのは、何故(?_?)?


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